【長野】＜スポットライト現場＞上田で新型コロナ感染拡大：中日新聞Web - 中日新聞

感染者が相次ぎ、人通りが途絶えた繁華街を見て回る尾沢会長＝上田市で

　新型コロナウイルスの感染者が上田市で急増している。八月以降、市中心部の繁華街を中心に感染は一気に広がり、今月六日時点の感染者数は六十六人に。二〜五月の感染の第一波で街中に感染者を出さず、国の緊急事態宣言の解除後に営業が元のように戻りつつある中で「店にも客にも気の緩みがあった」と地元の商業関係者は悔やむ。人通りが途絶えた街を取材した。　（城石愛麻）

　入り組んだ小径に飲食店やスナック、バーが二百店近くひしめく上田市の袋町。三日夜、地元だけでなく近隣県からも客を集めてきた一帯の繁華街は静まりかえり、ネオンが輝きを失っていた。「街が完全にだめになってしまうかも」。街ですし店を半世紀近く営んできた吉田十三男さん（７７）は険しい表情を見せた。

　街の飲食店関係者に感染が判明したのは八月半ば。それから瞬く間に他店の従業員や客に感染が拡大、県が独自に設けた六段階の感染警戒レベルを初めて４まで引き上げ、特別警報を発令する事態になった。

　街で青果店を営む土田一博さん（５７）は、政府が七月に始めた観光支援事業「Ｇｏ　Ｔｏ　トラベル」を機に街の緊張感が失われた、...

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