黄金世代の渋野日向子（20＝RSK山陽放送）が、メジャー初出場初優勝の快挙へ、1歩近づいた。

2位から出て4バーディー、1ボギーの69で回り通算9アンダー。単独首位でホールアウトした。初の海外試合で無名の「SHIBUNO」が、世界を驚かせた。横峯さくらは73で通算1アンダー。上田桃子は69、上原彩子は74でともに同イーブンパー。鈴木愛は73で同4オーバー、比嘉真美子は74で同5オーバーとなり、予選通過が厳しくなった。

無印の渋野が、世界を驚かせた。第2日も勢いは止まらない。2位から出て2番で1・5メートル、3番で3メートルのバーディーパットを沈めて首位タイ浮上。4番でパットミスからボギーをたたいて2位後退も、続く5番パー4で第2打をピン側1メートルにピタリ。再びトップに食らいついた。16番パー4では1・5メートルに付けて、ついに単独首位に浮上した。

「今日のスコアもビックリ。でもこの順位にいたら必然的に（優勝を意識）しちゃう。本当にできすぎ。（決勝ラウンドも）攻めて、しっかりやりたいです」

L・サラス（米国）、ブハイ（南ア）らとの激しいV争い。誰がこんな展開を予想しただろうか。1年前の夏にプロテスト合格。昨季は国内下部ツアーが主戦場だった。レギュラーツアー本格参戦1年目の今季、プロ初優勝を含む国内2勝。初の海外試合でも、世界にその名を知らしめた。

この日も小学生のようにたくさんの駄菓子を詰め込んで会場入り。前日の第1Rでモグモグしていると、不思議に思ったのか、同組選手のキャディーが話しかけてきたという。大舞台の雰囲気を、楽しんでいる。

第2Rは通算9アンダーの単独首位でホールアウト。「今日は、ボギーを最低限に抑えられた。グリーンも意外にやりやすい」。日本勢では77年全米女子プロを制した樋口久子（現LPGA顧問）以来のメジャー優勝へ。1歩前進した。