出張店舗白峰に「良品」無印、買い物支援で限定開設 - 中日新聞

出張店舗で商品を選ぶ来場客ら＝白山市白峰で

日用品店少なく「生活の役に立てば」

　人口減により商店が減少している白山市白峰で、買い物に困る住民を支援しようと、生活雑貨「無印良品」を展開する良品計画（東京都）は十八日、白峰コミュニティホールで一日限りの出張店舗を試験的に開設した。白峰地区の地域課題を研究する東京大の坂本貴啓（たかあき）特任助教らの尽力で実現した。同社は今後も継続的に開く予定。　（安里秀太郎）

　坂本特任助教によると、地区では日用品を取りそろえた雑貨店やスーパーは三軒ほどしかなく、住民からは「くぎ一本も買えない」と不満の声も出ていた。

　坂本特任助教は、地区の民生児童委員が市街地の百円ショップに出向いて仕入れた日用雑貨品を地区で販売する会を訪れたのを機に、「白峰のためにできることはないか」と検討。知人の篠田隆行・金沢大准教授（地域経営学）の仲立ちで、出店が決まった。

　出張店舗では、シャツや靴下などの衣類、タオルなどの日用品のほか、チョコレートケーキやバウムクーヘンといった菓子などを販売した。レジにお客の列ができる場面もあった。良品計画の飯島輝（あきら）北陸事業部長は「日常に彩りを与えてくれる商品を集めた。地域の人たちの生活に役立てば」と話した。